「最近よく聞くVUCAって何?」
「これからどうやって社会を渡って行けばいいの?」
今は次に何が起こるかわからない世の中で、VUCA時代ともいわれています。
新型コロナウイルス感染症、地震や水害などの自然災害の甚大化、世界的に不安定な社会情勢などを目の当たりにし、この先を予測することが難しい時代だと実感する人も多いでしょう。
VUCA時代に対応していくためには、想定していないことが起きたときに何が起こっているかを把握して対応していく力が必要です。
今回は「VUCAとは何か?」そしてVUCA時代を生きるヒントについて解説します。
VUCA(ブーカ)とは
VUCAとは、先行きが不透明で将来の予測が困難な状態のことを意味する造語です。
- Volatility 変動性
- Uncertainty 不確実性
- Complexity 複雑性
- Ambiguity 曖昧性
上記4つの単語の頭文字をとっています。
元々アメリカで軍事用語として使われていた言葉ですが、2010年代以降、先行きが不透明な状態を表す言葉としてビジネスシーンでも使われるようになりました。
IT技術の急速な発展やクラウドサービスなどの台頭により必要とされるサービスも目まぐるしく変わり、今まで常識だったものがそうではなくなるスピードも早くなっています。
VUCA時代を生きていくには従来の働き方を貫くのではなく、想定外のことが起こっても対処できる力を養うことが必要とされます。
VUCA時代に起きていること
VUCA時代には、私たちの周りでどんなことが起きているのでしょうか?
何が起こるか想定できない
新型コロナウイルス感染症の流行など予測しなかったようなことが起こり、社会が変化したことは誰もが実感しているでしょう。
仕事では急速にテレワークなどオンライン上で行うことが増え、働くことに対する価値観を変えた人も多くいます。
世界の情勢も同様です。
ロシアとウクライナの戦争の長期化により私たちの生活にも影響が出ています。
社会情勢や自然災害、感染症など、予測することが困難な事象が増えています。
想定していることに対して準備していても、そうではないことが起こることが当たり前になってきています。
新たなサービスが生まれやすい
次々と新しいサービスが生まれていることを肌で感じている人も多いでしょう。
流通や宅配、電子書籍などの台頭に伴って衰退していく事業や業種も生まれています。
常識が目まぐるしく変わる
今まで常識とされたことが数年後には変わってしまうこともあります。
オンライン授業やタブレット教育など、数年前までは日本ではあまり広まらないものでしたが、現在では選択肢のひとつとなっています。
終身雇用制度や年功序列など日本型雇用も崩壊しつつあります。
今ある職業が10年後にも存在するかどうかも曖昧になってきています。
VUCA時代の生き方
VUCA時代は、主体的に自分の考えをもって生きることが大切になります。
本項でくわしく解説します。
問題発見能力と解決能力をつける
本質的な問題を見つけて解決する力をつけましょう。
今までの常識にとらわれず自分で考えて解決に導く力が必要です。
どんなことも自分の頭で考えるクセをつけておきましょう。
情報収集と情報処理の能力をつける
市場や社会、世界情勢にまで視野を広げて情報を収集する力が必要です。
職場だけでなく広いつながりでコミュニケーションの場を持ち、広いネットワークを構築しておきましょう。
コミュニケーション能力も必要になってきます。
情報収集したら、情報の重要性や取捨選択を行う情報処理能力も必要です。
重要なものを見極めて取り入れる力を養いましょう。
考える力を持つ
「自分たちの仕事はAIにとって変わられる」
このような不安はもうすぐそこまできています。今まで通りの仕事をしていても、正確性や合理性に優れたAIには勝てないでしょう。
一方で、人間の方が優れている力があります。
考える力です。
なんでも漫然と受け流して生活を送るのではなく、考えるクセをつけて人間にしかできないスキルをつけましょう。
ポータブルスキルを獲得する
日本型の終身雇用制度・年功序列制度は主流ではなくなります。
社内だけでしか通用しないスキルを持っていても生き抜くことはできません。
これからは、どんな社会に飛び込んでも通用するポータブルスキルを持つことが必要です。
特定の業種や職種、時代にとらわれない汎用性の高いスキルを獲得しましょう。
難しく感じるかもしれませんが、自分が得意なことや好きなことのスキルを伸ばしていくことが唯一無二のポータブルスキルになるでしょう。
チャレンジを繰り返す
何が成功につながるか誰にも分からない時代です。
「これは!」と思うことはどんどんチャレンジすることです。
失敗したら次にトライすることを探しましょう。
実行する力をつける
めまぐるしく変化する時代です。
じっくり考えている間に時代はまた変わり、実行しようと思っていたことがすでに時代遅れになることもあります。
準備が整うことや覚悟が決まることを待っている時間はありません。
不完全でもいいから実行する力が必要です。
トライアンドエラーを繰り返して精度を上げていきましょう。
必要とされる意思決定方法
VUCA時代に有効となる意思決定方法があります。
OODAと呼ばれるものです。
- Observe 観察
- Orient 理解
- Decide 決断
- Act 行動
上記の4つの単語の頭文字からとられています。
想定外のことが起こることを前提として考える意思決定方法で、まず観察して理解し、素早く決断して動くものです。
当初の計画どおりに進めることに固執せず、柔軟に対応するときに有効です。
ぜひ仕事の際に意識してとりいれてみましょう。
まとめ
今回は、VUCA時代について解説しました。
VUCAとは、先行きが不透明で将来の予測が困難な状態を指します。
現代はまさにVUCAの真っ只中にあります。
数年前には予測できなかったことが今では常識となり、今の常識が数年後にも常識で有り続けるかはわかりません。
このような時代を生きていくためには、個々が主体的に動き力を発揮していく必要があります。
どんな時代や社会でも生きていくための力を今から養いましょう。