年収アップのために効果的なのは、やはり確かなスキルを持つ証拠ともいえる資格を取ること。実際に資格取得にあたり、試験合格に向けて特定の分野を詳しく学ぶことで、より専門性の高いノウハウを身につけることができます。そこで今回は、給与面でも高く評価されやすい、ビジネス資格を厳選してご紹介!より高収入を目指した転職でも活用できる、おすすめの資格をピックアップしました。あわせて、資格取得以外でも考えられる、給与アップを図るため方法も解説していきます。
転職にも有利になりやすい!平均年収の高い資格10選
当然ではありますが、習得するスキルの専門性が高くなればなるほど、より高収入も目指しやすくなります。もちろん資格取得に向けて、確かな知識や技術を磨くのは簡単ではありませんし、何年もの長期間を要するケースも。ここからご紹介していく資格のなかには、かなりの難易度になる難関レベルのものもあります。とはいえ長い将来を考えるなら、生涯年収として高くなりやすい、転職にも有利になる効果が見込める資格を厳選してみました。ではここからは、厚生労働省による「job tag」(職業情報提供サイト/日本版O-NET)の公表データをもとに、平均年収順におすすめの資格を解説していきます。
行政書士
行政書士は、おもに官公庁向けの公的書類などの作成を代行できる国家資格です。個人や法人の依頼をもとに、例えば公的な提出書類や契約書の作成・各業種の許認可・会社の設立・外国人在留資格の更新など、さまざまな公的手続きを代理で担当できます。基本的には、行政関連の書類作成代行業務が中心となります。なお平均年収としては、551.4万円(※1)。ちなみに学歴や実務経験などの受験資格はなく、比較的取得を目指しやすいのも特徴です。
(※1) 厚生労働省「job tag」
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、おもに個人の職業関連の相談やプランニングに関する支援全般を担当できる国家資格です。相談者の希望する将来像を目指すために、必要な職場選びやキャリア設計、スキルアップに向けたアドバイスなど、職業人生を幅広くサポートしていきます。一般的には、人材派遣会社や求人紹介会社などで活躍するケースが多く見られます。なお基本的にキャリアコンサルタントの資格は、一定の実務経験、または技能検定・試験の合格によって受験できるのが通常です。ただし厚生労働大臣認定の講習課程を受けることで、受験資格を得ることもでき、初心者からの取得を目指すことも可能です。ちなみに平均年収は551.4万円(※2)とされています
(※2) 厚生労働省「job tag」
宅地建物取引士
宅地建物取引士は、通称「宅建」「宅建士」と呼ばれる国家資格で、おもに不動産取引に関する専門業務を担います。例えば物件の売買・賃貸借時の重要事項説明や書類作成など、不動産関連の契約締結に向けた手続きを担当できる専門資格です。ちなみに宅建の資格が活かせる職種として、代表的なのは不動産営業で、平均年収は579.5万円(※3)。なお宅建の資格も、特別な受験資格はなく、実務経験や学歴などに関係なく取得を目指せます。
(※3) 厚生労働省「job tag」
施工管理技士(1級・2級)
施工管理技士は、各工事現場における監督・指導業務を担う国家資格で、大きく分けて建設機械・土
木・建築・電気工事・管工事・造園・電気通信工事の7種類があります。工事全体のプランニングをはじめ、作業上の安全・品質・原価・工期・資材や機材の各種手配など、施工に向けた幅広いマネジメントを担当します。なお施工管理技士は1級と2級でレベルが分かれており、それぞれで第一次・第二次検定の2種類を受ける必要があります。ちなみに入門資格となる2級では、第一次検定は17歳以上であれば、その他の条件問わず受験可能。第二次検定は、第一次検定合格後より、一定の実務経験を積んだのちに受験できます。特に第二次検定を受けるまでには、ある程度の年数はかかりますが、実務経験を積みながら資格取得を目指すのに最適。なお施工管理技士の資格が活かせる、各種技術者の平均年収は、土木分野では603.9万円・建築分野では632.8万円となっています。
基本情報技術者、応用情報技術者
基本情報技術者および応用情報技術者は、IT分野の専門ノウハウを示す国家資格です。基本情報技術者の上位資格とされるのが、応用情報技術者となっています。なお基本情報技術者の取得を通じて、プログラミング・システム開発・インフラ構築などに必要な基礎知識を身につけることが可能。プログラマーやシステムエンジニアの登竜門のような位置付けの資格です。また応用情報技術者は、システム構築からプロジェクト管理までの幅広いスキルを網羅する資格で、開発の上流工程やIT戦略の企画・立案などにも対応。ITコンサルタントなどの業務にも活かせる資格です。ちなみに各資格を活用できるシステムエンジニアの平均年収は、Web開発分野なら557.6万円(※6)・基盤システムなら684.9万円(※7)。ITコンサルタントの平均年収も、684.9万円(※8)となっています。
税理士、公認会計士
税理士は、税額の計算・申告書作成・会計補助をはじめ、納税手続きや相談などに幅広く対応する国家資格です。さらにこうした税務関連のサポートに加えて、財務諸表などの監査や経営コンサルティングなども担当できるのが公認会計士とされています。なお税理士の場合は、学識・資格・認定といった複数の観点から受験資格が設けられていますが、もし学歴などに関係なく目指すのであれば一定の実務経験が必要。一方で公認会計士の場合は、特別な受験資格はなく、個人的に勉強しながら目指しやすい特徴があります。とはいえいずれも非常に難易度は高く、一般的には長期間の学習時間を要します。ちなみに平均は746.7万円(※9)(※10)となっていますが、どちらも独立や開業がしやすい職種でもあり、より高収入を狙いやすい職種ともいえます。
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーは、資産運用・投資・資金計画などに関する相談や立案を通じて、個人および法人の資産設計を幅広くサポートする資格です。ファイナンシャルプランナーとしては、FP技能士(1~3級)と呼ばれる国家資格の他、AFP・CFPなどの民間資格も複数あります。ちなみにファイナンシャルプランナーの入門となるFP技能士3級では受験資格がなく、初心者から目指すことが可能。なおFP技能士2級・1級やAFP・CFPでは、一定の実務経験・認定資格・研修受講などの条件があります。勤務先や雇用・事業形態などによっても異なりますが、平均年収947.6万円(※11)となっており、働き方やキャリア次第で高収入を目指しやすい職種といえます。
(※11) 厚生労働省「job tag」
中小企業診断士
中小企業診断士は、おもに中小企業を対象とする経営コンサルタントの国家資格です。各企業などの経営コンサルティングは、基本的には資格が求められない職種ではありますが、中小企業診断士のノウハウがあることで幅広く活躍できるのが特徴。経営支援やM&A仲介などのクライアント業務の他、社内の上層部における戦略立案などに携わるチャンスも見込めます。なお中小企業診断士を受けるには、特別な条件はありませんが、試験に加えて要請課程や補修などのいくつかの段階を経て資格取得となります。また中小企業診断士も、働き方などに応じて大きく変わりますが、平均年収947.6万円(※12)と高収入を目指しやすい傾向にあります。
(※12) 厚生労働省「job tag」
社会保険労務士
社会保険労務士は、社会保険関連の申請や給与計算などの代行をはじめ、企業などの労務管理に関わるサポート全般を担当できる国家資格です。例えば補助金などの手続きや就業規則の作成といった、人事・労務分野を幅広くバックアップできる資格で、場合によっては労働関係のトラブル解決にも携わります。なお社会保険労務士の受験資格としては、学歴や各種試験合格などの条件がありますが、一般企業における実務経験をもとに受けることも可能。もし労務分野の業務を担当している場合には、スキルアップに向けて受験するのもおすすめです。こちらも働き方などによる差はありますが、平均年収は947.6万円(※13)となっています。
(※13) 厚生労働省「job tag」
司法書士
司法書士は、法務関連の手続き全般を代行できる国家資格で、一定の条件を満たしている際には簡易裁判所の訴訟・調停などの代理もできる法律の専門家です。不動産や法人などの登記申請や相続のサポートをはじめ、各企業の法務分野のコンサルティングにも対応できます。より専門性の高い法的なノウハウが求められるものの、特に受験資格はなく、学歴などに関係なく取得を目指すことが可能。また独立開業を目指すケースも多いなどの背景もあり、平均年収1121.7万円(※14)と、高収入を狙いやすい傾向が見られます。
(※14) 厚生労働省「job tag」
資格取得以外で年収アップを目指す方法もある
ここまでに見てきたように、年収アップに向けて資格取得を目指す方法もありますが、試験合格までに何年もかかってしまうケースは珍しくありません。もちろん資格取得によって、専門性の高い知識やスキルを身につけるのもいい方法ですが、それ以外にも年収を上げるための手段はいくつも考えられます。では資格の取得に加えて頭に入れておきたい、年収アップを図るためのポイントも見ていきましょう。
昇給や昇格の基準を満たして給与アップを図る
社内の評価基準に応じた成果や働き方を目指すことで、昇給ができる可能性もあります。さらに現状よりも上のポジションに昇格できれば、基本給の引き上げや手当などにより、給与も上がるのが一般的です。昇給・昇格の社内制度を把握できていない場合には、まずはその評価基準などを知ることで、年収アップを目指すにはどうすべきか見えてくるケースも。定期面談などの機会を使って、上司や人事担当に相談してみるのもいい方法です。場合によっては、部署異動で担当業務や業務量が変わることで、給与が上がることもあります。社内の評価基準や制度を使って、年収アップを目指してみるのもよいでしょう。
給与水準の高い企業や業種に転職する
現在の職場で年収アップを図るのが難しそうであれば、給与水準の高い企業や業種への転職を考えてみるのも一つの方法です。例えば転職を通じて、新たな業務やポジションにチャレンジすることで、年収アップが狙えるケースも少なくありません。なかには資格を取らなくても、実務経験を積むなかで高いスキルを磨いて、業務をこなしながら年収アップを目指せる仕事もあります。もし今の社内で昇給・昇格などをする可能性が見込めないなら、転職を検討してみてもいいかもしれません。
副業で収入を増やす
現職の就業規則などにもよりますが、もし副業が許可されているなら、本業とは別の収入源を増やす方法も考えられます。副業によって自分のノウハウを幅広く活かしてブラッシュアップできたり、場合によっては新たなスキルを磨いたりなどの利点につながることも。副業ができる環境であれば、Wワークをしてみるのも一つの手です。
まとめ
給与アップを目指すのにおすすめできる、さまざまな資格をご紹介してきましたが、それぞれで難易度や適性などは大きく異なります。なかには、一定の実務経験などの受験資格が求められるケースもあり、長期間かけて取得していくものも。一方で、学歴や実務経験などに関係なく、自分なりに勉強して受験できる資格もあります。より高収入を目指したい場合には、ぜひ今回ご紹介した資格の種類なども参考に、ご自身の今後のキャリアプランも見直してみることをおすすめします。