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転職で後悔する割合は?失敗しないためにすべき6つのポイント

転職で後悔する割合は?失敗しないためにすべき6つのポイント

いざ転職する際には、例えば「給与を上げたい」「もっとレベルの高い仕事に挑戦したい」など、何かしらの希望を持って新たな職場に臨むもの。とはいえ実際に働いてみないと、本来の実情としては分からない部分も多く、「前職のほうがよかった」などと感じてしまう可能性もないとはいいきれません。ただし転職活動の段階で注意しておけば、悔やまずに済むこともたくさんあります。そこで今回は、転職後の実態をはじめ、後悔しないために押さえておきたいポイントを解説していきます。

転職で満足している人の割合は約5割

不安を抱える男女

厚生労働省が実施した調査によれば、転職先に満足している人の割合は53.4%。反対に、転職先に不満を持っている人の割合としては、11.4%との結果が出ています。ちなみに残りの約3.5割は、「どちらでもない」との回答をしています。

こうしたデータからもわかるように、転職者の約半数以上は、きちんと満足感を得ながら働いているのが実態です。また「どちらでもない」と感じている層だと、後悔しているかどうか不明確ではありますが、新たな職場に不満を持つほどの転職者は1割程度にとどまっています。後悔するかは本人次第ですが、しっかりと準備を整えて相性のいい職場を見つけられれば、転職に成功できる可能性は大いにあります。

(※1)厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」

転職で後悔した理由で多いのは?

転職先選びに悩む人

前述と同様の厚生労働省による調べでは、転職先における各項目の満足度アンケートを実施し、どこに不満を感じる人が多いのかも調査しています。なかでも不満を持っている人の比率がもっとも高くなったのは「賃金」で、その割合は27.1%。次いで不満に感じる人が多かった項目は「労働時間・休日・休暇(16.3%)」、「人間関係(14.3%)」、「会社の将来性(13.2%)」との結果が出ています。(※1)

「賃金」や「労働時間・休日・休暇」などの項目は、転職活動時にしっかりと確認しておき、あらかじめ十分に検討しておくことで後悔せずに済みやすい要素です。賃金などの勤務条件は、事前に求人票や労働条件通知書などに明記される情報でもあり、自分に適しているのか比較的判断しやすい項目といえます。

場合によっては「入社前に聞いている話と違った」などのケースもありますが、企業側としては、基本的に勤務条件などは求職者に正しく伝える必要があります。少しでも疑問や不安を覚える部分があれば、必ず入社を決める前に確認するようにしましょう。

(※1)厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」

転職を成功させるためのコツ6選

転職活動のイメージ図

では先ほども出てきたような、転職で後悔した理由なども踏まえつつ、きちんと今後の成功につなげるために押さえておきたいポイントを解説していきます。

なるべく余裕のあるスケジュールで転職活動をする

転職でよくあるのが、前職に不安を持っているがゆえに、急いで次の職場を決めてしまう例です。「早く辞めたい」「次の職が決まらないと困る」など、焦って転職先を探していると、よく考えずに内定が出た企業に即入社して後悔するケースも。特に退職後に転職活動をはじめる場合には、安定した収入が確保しづらい経済面や就業ブランクなどの不安から、慌てて次の職場を決めてしまうことも多くあります。

やはり転職で失敗しないためには、十分な準備期間を設定しておくことも大切。経済面を考慮するなら、現職で働いて給与を得ながら、同時に転職活動を進めていくのがベストです。じっくりと転職先を検討したり、選考に向けた対策をしたりするためにも、就職を決めるまでの目標期間があまり短くなりすぎないように注意しましょう。

徹底した自己分析や企業研究をする

転職の成功に向けて欠かせないのは、徹底した自己分析や企業研究です。例えばそもそも今の自分がなぜ転職したいのか、次の職場に何を求めるのか明確にしておかないと、現状の課題解決や自己実現ができそうな企業は見つけられません。そこでまずは十分な自己分析をしておくことで、自分の本領を発揮して活躍しながら、理想のキャリアパスを叶えられる職場選びができるようになります。そして自己分析によって自らの強みや市場価値を的確に把握することで、書類選考や面接などの対策にもつながるでしょう。自己分析を通じて、転職先で自分がどうなりたいのか希望の将来設計を描くとともに、自らのスキルや経験なども洗い出していきましょう。

さらに自分にとって最適な転職先を選ぶには、しっかりとした企業研究をしておくことも重要です。求人票だけではわからないことも多いので、各企業のホームページや採用サイトはもちろん、口コミ情報などもあわせて調べておくのがベスト。もし会社説明会や社内見学などを実施しているようであれば、参加して実際に話を聞いてみるのもおすすめです。

3年後の自分の姿がイメージできる転職先を選ぶ

転職で後悔しないためには、目先の仕事内容や働き方だけでなく、きちんと自分の将来的なビジョンが見える環境が整った職場を選ぶことも大切です。しっかりと先を見据えながら志望する企業を探し出すことで、続けていくうちに「こんなつもりではなかった」と感じるような、ミスマッチな転職を防ぎやすくなります。

また前述の厚生労働省の調査にもあったように、転職先で不満を覚えている項目として、「会社の将来性」との要素も挙がっていました。やはり安定して続けられる転職先を見つけるには、経営状況や事業形態など、将来性の高い企業基盤が整っているか調べておくことも重要。しっかりと今後のイメージが明確にできる転職先を選ぶようにしましょう。

転職先の業界の実態は十分にリサーチする

先ほどの厚生労働省の調査では、「賃金」や「労働時間・休日・休暇」というような、勤務条件で不満を覚えるケースが多く見られました。もちろん基本的には求人票や採用サイトなどに出ている情報がすべてではありますが、例えば「実際には残業が多い」など、働いてみないとわからない実態があるのも事実です。

あらかじめ転職先の労働環境を理解しておくためには、その業界について十分に調べておくのがおすすめ。業界ごとに給与水準や勤務状況など、大まかなイメージは決まっています。もちろんその企業が同業の相場感に当てはまらないケースもありますが、ある程度は働き方の想像はしやすくなるので、転職先を決める際の参考にできます。特に新たな業界にチャレンジする時には、しっかりとリサーチしておきましょう。

あらかじめ労働条件は明確にしておく

面接や内定通知の際には、お互いに納得できる労働条件になっているか、念のためすり合わせをするのが一般的です。例えばもし給与などに不満があれば、もちろん説得力のある根拠は必要ですが、求職者から交渉するのも問題ありません。賃金や勤務時間などの労働条件は、転職後の後悔につながりやすい部分でもあり、あいまいにしておくのはNG。少しでも気になる項目があれば、入社を決める前に相談や質問をして、希望に沿わないなら辞退する方法もあります。内定が出たからといって、必ず承諾しなければならないわけではないので、入社してしまう前に十分に検討するようにしましょう。

人間関係の不満がなければ考え直す

前述にもあった厚生労働省の調査では、転職先の「人間関係」に不満を覚える人の割合も比較的高くなっていました。やはり日々仕事をするなかで、職場の人間関係も働きやすさに大きく影響しやすく、できるだけ重視しておきたい部分でもあります。ただし人間関係は、事前情報だけではなかなか判断しづらい要素でもあり、実際の様子はわからない一面も。こうした職場環境面を考慮するのであれば、もし現職の人間関係に問題がなければ、転職自体を考え直してみるのも一つの方法です。例えば現職の労働条件や業務内容などに不満や課題がある場合、会社の管理部門に相談して交渉することも可能です。人間関係も含めて、今の職場環境が良好なのであれば、一度検討し直してみることをおすすめします。

まとめ

必ずしも後悔しない方法はありませんが、今回ご紹介したようなポイントをしっかりと頭に入れておくことで、なるべく失敗のない転職ができる可能性は高くなります。転職は人生を大きく左右するものだからこそ、とにかく慎重に進めていくのがベスト。安易に退職したり急いで入社を決めたりするのは避けて、しっかりと自分の今後を見つめ直しながら、どのような転職をすべきなのか検討することが大切です。ぜひ本記事を参考に、後悔のない転職に向けて、将来の成功につながりそうな新たな活躍の場を見つけていきましょう。