
人によっては、「体育会系の会社」と聞くと、どことなくマイナスなイメージを持ってしまうこともあるでしょう。なかには実際に働いているうえで、「体育会系の社風が合わないかも……」と感じている場合もあるかもしれません。とはいえ体育会系の会社が向いている人もいるため、当たり前ですが相性は個人それぞれで変わってきます。そこで今回は、体育会系の会社を辞めたい時に、あらためて見直しておきたいポイントを解説していきます。
体育会系の会社でよく見られやすい社風や働き方は?

体育会系の会社というと、その独特なカルチャー感に慣れていない場合には、どこかネガティブな印象を持ってしまうことも少なくありません。なんとなく体育会系の雰囲気が苦手だと感じていると、前時代的な根性論や体当たりの働き方など、漠然とイメージしてしまうケースもあるでしょう。
もちろん実際に、体育会系の気質が根付いている会社は存在しているものの、必ずしもいわゆるブラック企業のような職場ばかりではありません。体育会系の会社では、例えば「仲間同士のつながりを大切にする」「面倒見のいい風土が根付いている」など、ポジティブな一面も多く見られます。もし体育会系の社風が合わないように思えるなら、まずはどの部分に違和感を覚えるのか、言語化して整理してみるのも大切です。なお体育会系の会社によくある特徴としては、次のようなものが挙げられます。
昔ながらの古い体質が残っている
体育会系の会社では、厳しい上下関係や根性論など、大量生産時代の精神性が根付いているケースも見られます。高度経済成長期をはじめ、かつてはとにかく量をこなす労働が求められたことから、まさに鍛錬の世界となるスポーツのようなメンタリティが必要とされやすい時代背景がありました。こうした伝統的な体質が残っていると、体育会系の社風になりやすく、なかには根気のあるタフな働き方が浸透していることも。場合によっては、効率性よりも決まったやり方を重視されるなど、上層部の意向が強い傾向が見られるケースもあります。
成果主義で高い目標が求められる
体育会系の会社では、実際にスポーツの世界に身を置いていた人が集まっていることも多く、常に高い目標に向かって試行錯誤する姿勢が根付いている場合も。こうした会社では、特に営業職を中心に、契約件数や売上などのノルマが設定されることも多々あります。なかには、日ごとの飛び込み件数などの行動タスクが設けられたり、個人の目標達成度が掲示されたりなどのケースも見られます。何事にもストイックに取り組んできた先輩たちが活躍していると、同じような働きぶりが求められることもあり、個人に与えられるノルマが厳しくなることも少なくありません。確かな成果に向けて、根気よく積極的に仕事をしていくスタンスが重視されることもあります。
飲み会などのコミュニケーションが重視されやすい
体育会系の会社では、スポーツ的な価値観が根本に根付いていることも多く、チームプレイで目標や成果を目指す傾向にあることも。仲間同士の絆や礼儀などを重んじる姿勢が浸透していると、なかには飲み会など、業務外のコミュニケーションが重視されるケースもあります。もちろんこうした社内での交流が盛んな分には問題ありませんが、場合によっては飲み会などに参加しないと、なんとなく周りの人との壁ができてしまうパターンも考えられます。また前述にもあるような、古い体質が残った体育会系の会社では、取引先との長年の付き合いなどから接待の機会が多い場合もあります。このような飲み会などのコミュニケーションが当たり前になっていると、仕事上の交友関係に費やす時間が増えやすくなる一面も見られます。
体力勝負の仕事が多い
スポーツの世界を経験者が多く集まる、体育会系の会社では、自主的な長時間労働や休み返上の働き方が当たり前になっていることも。もしくはそもそもの業界柄から、体力勝負になりやすい会社では、体育会系の気質の人材を積極的に採用しているケースも少なくありません。例えば、勤務形態が不規則になりやすいマスコミ・メディア・クリエイティブ系や、フットワークの軽さが求められる建設・土木系などでは、体育会系の気質が強い会社も見られます。もちろん企業によって社風は大きく異なるため、一概にはいえないものの、体力的に消耗しやすい仕事では体育会系の気質が根付いている場合もあります。
体育会系の会社との相性を見極めるためのポイント

ではここまでに見てきた、体育会系の会社の特徴を踏まえつつ、どのような人なら合うのか合わないのか整理してみましょう。
体育会系の会社で活躍しやすい人
まずは体育会系の会社が向いている人として、次のような傾向が見られます。
- 学生時代にスポーツ系または競技のある部活動をしていた
- 厳しい受験を乗り越えたり、資格取得を目指したりしたことがある
- 一つのゴールに向けて根気よく取り組むことができる
- チームで一体感を持って物事をやり遂げることを好む
- 職場内での人付き合いに抵抗がない、親睦を深めたい
- 日々確かな達成感を得ながら働きたい
- 目上を敬う姿勢がある、礼儀や義理を大切にしている
- 常に情熱を持って仕事がしたい
あくまで一例ではありますが、上記のような特徴に当てはまる場合には、体育会系の会社でも比較的実力を発揮しやすいでしょう。
体育会系の会社が合わないと感じやすい人
反対に、体育会系の会社を苦手に思える人のなかには、次のような傾向が見られる場合もあります。
- 個人を尊重したリベラルな雰囲気を好む
- 上下関係を気にせず自らのアイデアや意見を積極的に活かしたい
- 論理的な考え方を重視している
- 自分のペースで黙々と業務を遂行したい
- 集団行動を窮屈に感じる
- 職場内ではできるだけビジネスライクな距離感を保ちたい
- ワーク・ライフ・バランスを大切にした働き方がしたい
- なるべく無駄を省いた効率的なやり方を求める
こちらも一例となりますが、上記のような特徴に該当するのであれば、体育会系の会社だとストレスを感じやすいかもしれません。ただし前述までにも出てきたように、自分自身の捉え方や見方次第では、体育会系の会社でも存分活躍できる可能性はあります。とはいえ、「どうしても社風が合わず精神的な負担が大きい」「不満が溜まって解消のしようがない」などのケースでは、転職を考えてみるのも一つの方法です。
もしかしたらブラック?体育会系の会社で気を付けたい注意点

もちろん一概にはいえないが、体育会系の会社のなかには、ブラック企業のような厳しい労働環境になっているケースも存在します。特に以下のような場合には、本人との相性ではなく、そもそも組織全体としての問題である可能性が高いので注意が必要です。
- 執拗に個人を責めるようなパワハラやアルハラが横行している
- ノルマや売上目標が達成できないとペナルティを課される(減給など)
- 会社からの強制的な長時間拘束や休日出勤が常態化している
- 「サービス残業」を求められる(勤怠記録の虚偽、始業前後の掃除・ミーティングなど)
- 社内の飲み会やイベントなどへの参加を強要される
- 個人の実績がきちんと認められず、正当な評価がされない(上司との関係性が重視される など)
もし上記のような傾向が見られるのであれば、無理に続けようとせず、転職を検討したほうが無難でしょう。
体育会系の会社なのか確かめる方法は?
もし体育会系の会社に疑問を感じて転職を考えるのであれば、より自分の気質に適した職場を探したいでしょう。そこで転職を検討する際に、体育会系の会社なのか確かめたい場合には、次のような部分に注目してみるのがおすすめです。
求人情報の詳細を十分に確認する
体育会系の会社なのか見極める方法として、基本中の基本ではありますが、まずは各社の求人情報をしっかりとチェックしてみましょう。なかには勤務条件や仕事内容など、最低限のデータしか掲載されていない場合もあるが、職場の雰囲気も含めて詳細に情報を出しているケースもあります。例えば「社内イベントが盛んに開催されている」「インセンティブの比重が高い(成果主義)」など、今回見てきたような、体育会系の会社の特徴が見られることも。もちろん一概にはいえませんが転職先の取捨選択の基準として、ここまでに出てきた体育会系の会社の傾向も視野に入れつつ、求人情報を確認してみるのがおすすめです。
企業サイトの採用ページをチェックする
企業サイトと連携している、各社独自の採用ページでは、求める人物像や社風などが詳しく掲載されているケースも多くあります。例えば、活躍している先輩のインタビュー・プロフィール・ロールモデルなどを取り上げている場合もあり、こうした情報から体育会系の会社なのか見極めるのも一つの方法です。仮に「スポーツ経験者が多い」「タフな人柄が伺える」など、体育会系の気質が見られる際には、自分自身との相性はどうなのかしっかりと検討してみるのがよいでしょう。
口コミサイトで職場の雰囲気を調べてみる
各社のリアルな実態を知る方法として、いくつかの口コミサイトで、それぞれの会社の評判をチェックしてみるのもおすすめです。複数の口コミサイトを見比べて情報を収集していくことで、どのような内容なら信ぴょう性が高いのか見極めつつ、社内の状況を把握しやすくなります。もちろんすべての情報が信用できるわけではなく、なかには、退職者の逆恨みのようなコメントが出ていることもあります。とはいえ体育会系の気質があるのか、参考にする情報として、口コミサイトを確認してみるのもよいでしょう。
まとめ
各企業の社風との相性は、当然ながら人それぞれで異なってくるため、場合によっては体育会系の会社が合わないように感じることもあるでしょう。ただし体育会系の会社だからといって、一概に悪いわけではなく、なかにはこうした気質が組織にいい影響を与えているケースも見られます。もちろん体育会系の気質に苦手意識があり、大きなストレスになっている際には、無理して続けず転職を考えてみるのもおすすめ。体育会系の会社との向き合い方で悩んでいる時には、本記事も参考に、今後どうすべきなのか検討してみましょう。