なんとなく今の働き方や仕事内容に納得できていない時、「自分にとっての天職なんてあるのかな?」なんて思い悩むこともありますよね。漠然と難しく考えてしまうかもしれませんが、自分にとって生きがいを感じるような仕事なら、それは自らの天職といえるでしょう。今回は、自分に合っている仕事や職探しに迷っている際に、活用できる天職の見つけ方について解説していきます。
天職とは
天職とは、天から使命されたような職業、すなわち何にも代えがたいほどマッチした仕事を指す言葉です。少し大げさではありますが自分の得意分野や才能が活かせて、なおかつ生涯にわたって続けたいほど楽しめる仕事は、そう簡単に出会えるものではありません。
また天職と似たような言葉として、適職というものがあります。適職とは、単純にその人に向いている職業で、天職のような楽しさが得られるとは限りません。例えば「運転が得意だから」という理由で、ドライバー職に就いていたとします。そこで仮に仕事の評価や報酬は高いものの、本人がしぶしぶ業務をこなしている場合。どんなに合っているように見えても、これは天職ではなく、あくまで適職にあたります。
つまり天職とは、本人にとってライフワークにできるような、より満足度の高い働き方ができる仕事といえるでしょう。
天職に必要な5つの要素
ここまでに出てきたような天職とは、自分にとってどう感じる仕事が当てはまるのか、具体的な要素を整理してみましょう。
自分の能力を存分に発揮できている
大前提として、自分の得意分野や性質が存分に活かせる仕事なら、どんどん力を発揮して満足感を得られます。もちろんどのような仕事にもストレスはありますが、苦手な業務を遂行するのは、それだけで大きな苦痛になってしまうでしょう。自分が好きだと思えることに加えて、自らの能力によって何かしらの結果を生み出せることは、確かな達成感につながります。こうした要素があれば、夢中になって働ける転職になり得るでしょう。
常に充実感を持って仕事を楽しめる
自分の仕事として、日々やりがいや意義を見出せる仕事なら、常に充実感を持って意欲も高く維持できます。例えば報酬だけがモチベーションになってしまうと、仮に労力に見合わない仕事が来た時には、なかなかやる気になれず全力を出しづらくなるケースも。ただし天職のように、条件以外の部分でも満たされていれば、多少の困難があっても目をつむって対応しやすくなります。どのようなシーンに直面しても、向上心を持って取り組める仕事なら、天職といえるでしょう。
どんどん高みを目指せる
仕事にのめり込める天職であれば、「あれもやりたい、これもやりたい」というように、日々の業務をこなすなかで自ずと目標が出てくるようになります。どんどん新しいことに挑戦したり、積極的に自分のアイデアを行動に移したりなど、天職では常に主体的な姿勢で仕事に取り組めます。
仕事に没頭していると感じる
時間を忘れるほど熱中できる仕事は、それだけ飽きずに取り組める意味でも、まさに天職といえます。極端な例ではありますが、「休みを惜しんででもやりたいことがある」「もっと働ける時間が欲しい」と思えるのであれば、自発的に没頭できる天職でしょう。
この先のビジョンを描きながら働ける
自分のライフワークとして、先を見据えながら続けられる仕事は、将来につながる天職です。会社勤めをしている場合には、いずれは引退する時期が訪れてしまうかもしれませんが、最後まで役目を全うする気持ちがあるなら天職といえるでしょう。何十年先も考えながら、キャリアビジョンを描けることも、天職の大切な要素の一つです。
天職のおすすめの見つけ方6選
ではここまでに見てきたような、天職の要素をそろえた仕事を探すには、何をしておくべきなのでしょうか。以下からは、自分にとっての天職を見つけるのに、おすすめの方法をご紹介していきます。
自己分析をして自分のやりたいことを洗い出す
自分の能力を発揮できて、なおかつ充実しながら続けられる仕事を見つけるには、まずは自らがどのような人物なのか自己分析してみましょう。例えば、今までに培ったスキル・経験・得意分野などの他、自分の好きなモノや楽しめることも洗い出していきます。きちんとした趣味や特技でなくても、「人と話すのが好き」「子どもの頃はこんな夢があった」など、自分の心が動きそうなことなら何でも構いません。もしくは「友人には△△な性格といわれる」など、第三者の意見から「本当はこんなことがやってみたいのかもしれない」など、新たな気づきを得ることもあるでしょう。また自己分析をする際には、並行して「やりたくないこと」も整理してみるのがベスト。「こんなことがストレスになる」など、自分がイヤだと感じることも見直すことで、より精度の高い自己分析ができます。
理想の将来像をイメージする
「将来こんな姿になっていたい」と想像してみると、その理想像に向けたやりたいことが見つかり、天職につながる可能性もあります。反対に「こうはなりたくない」という避けたい道も明確にしてみると、どのような仕事が天職になるのか、輪郭がはっきりと見えるようになります。将来に向けた自己実現が、仕事のモチベーションや満足感などに直結し、天職になることも大いにあり得ます。
働く環境を変える
仕事をする会社の理念や方針、一緒に働く仲間によって、その企業で勤務することが天職になるケースもあります。担当している業務には満足しているにもかかわらず、もし現職の働く環境で違和感や疑問を覚えるのであれば、転職を検討してみるのも一つの方法です。もっと自分に合った環境に変えることで、それがそのまま天職になる可能性も考えられます。
小さなことから挑戦してみる
もし「自分にはもっとこんなことが向いていそう」などの仕事がありそうなら、転職まではいかなくとも、例えば社内でジョブチェンジや部署異動を希望する方法もあります。また副業が認められている会社であれば、サイドワークとして徐々にチャレンジしてみるのもよいでしょう。もしくは、例えば新しく挑戦してみたい仕事を独学で勉強してみることも考えられます。今までとは違う新たな天職が見つかりそうな時には、いきなり大きく方向転換するのではなく、小さなことから少しずつスタートするのがおすすめです。
ネットワークを広げる
例えば異業種交流会や勉強会などのイベントに参加して、新たな出会いの場をつくっていくことで、今までに気づいていなかった可能性が出てくることも。また人脈を広げることで、新しい仕事に誘われるなど、天職を見つけられるチャンスも増やせます。現職に迷いがある時などには、積極的に視野を広げてみるのもいいかもしれません。
目の前のやるべきことに打ち込む
現在の仕事にピンと来ていなくても、もし大きな不満や苦痛がないのであれば、ゆくゆくは天職になっていく可能性もあります。今はさほど打ち込めていなくても、自分なりに仕事の充実感や意義を見つけ出すなかで、どんどん夢中になっていくケースも珍しくありません。もう一度、今の目の前にある仕事を見つめ直してみて、全力を注ぐことで天職になる場合もあります。
まとめ
天職と聞くと、どことなくほど遠いようなイメージに思えるかもしれませんが、実際にはちょっとしたキッカケで見つかる可能性も。また明確な定義があるわけではないため、その仕事が天職かどうかは、自分の感じ方次第でもあります。もし天職と感じられる仕事に出会えていないのであれば、ぜひ本記事を参考に、自分らしく活躍できる場を探してみましょう