今の仕事がなんとなく合わないと感じたり、長期で続けていくのに漠然と不安を覚えたりした時などには、異業種への転職を考えるケースもあるでしょう。とはいえ異業種への転職では、今までとはまったく違ったスキルや知識が求められる場合も多く、しっかりと内定獲得や入社後の活躍に向けた準備をしておくことも重要です。そこで今回は、異業種への転職を成功させるコツを解説していきます。
業種とは各企業が手がける事業自体の種類を指す
ではまず、業種の意味から整理しておきましょう。大前提として、業種とは各企業でおこなっているビジネスの種類を意味する言葉で、“業界”といわれることもあります。各企業の大まかな分類を指すものでもあり、具体的な業種としては、製造・物流・商社・サービス・不動産など幅広い例が挙げられます。なお業種と混同しやすいのが職種ですが、それぞれで意味は大きく異なります。ちなみに職種とは、職種は企業内の各従業員が担当する業務内容で、個人レベルの役割やタスクを意味する言葉です。職種としては、例えば営業・事務・エンジニア・人事など、個人で担うポジションや仕事を表します。
後悔しない異業種転職の実現に向けて知っておきたいポイント7選
異業種への転職例としては、「製造⇒IT」「飲食⇒福祉」「販売⇒広告」など、さまざまなパターンが考えられます。こうした異なる業種へ新たに飛び込んでいく際に、いざ入社してから後悔しないために、転職活動において押さえておきたいコツも見ていきましょう。
なぜその業種を目指したいのか志望動機を明確にする
異業種への転職では、今までと同じ方向性ではなく、あえて新たにチャレンジしたい理由を明確にしておくことが大切です。やはり異業種への転職では、前職から働き方や労働環境が大きく変わることも多く、新しい仕事への戸惑いから早期離職を懸念されやすい部分もあります。例えばただ単純に、「前職の業種が自分に合っていなかった」「待遇面に不満があった」などのネガティブな理由だけでは、志望動機としての説得力には欠けた印象になりやすく要注意。採用する企業側から、「また何か満足できないことがあったら転職してしまうのでは?」などの不安を持たれてしまう可能性があります。そこでまずは、どのような目標やビジョンを持ってどう活躍していきたいのか、入社後をしっかりとイメージした志望動機を伝えることが重要。長期的なキャリアプランや、その企業だからこそ目指せる将来像なども含めながら、先を見据えて志望動機を考えておくのも異業種転職のポイントです。
徹底した業種・企業研究からアピールすべき強みを把握する
新たに目指したい業種や企業では、どのような人材が求められやすいのか、あらかじめ十分にリサーチしておくことも不可欠。徹底した業種・企業研究を通じて、そこで必要とされやすい人物像を把握しておくことで、きちんと採用につながる自己PRがしやすくなります。仮に志望する業種や企業で「積極的にチャレンジする姿勢」が評価されるとして、そこで「緻密で正確な処理が得意」などのまったく異なる強みを伝えても、的外れなアピールになってしまいます。もちろん自分の強みや長所をしっかりとアピールするのも大切ですが、それが志望する業種や企業に求められているのか、きちんと見極めることも欠かせません。「この業種では○○のスキルが必要とされそうだから、自分の△△な強みをアピールしよう」というように、採用する企業の風土やスタンスなどに適した、自己PRができるように意識しておくのも重要です。
幅広い業種で活かせる能力や経験をアピールする
ビジネスのなかで培っていくスキルには、どの業種でも必要とされやすいものが多数あります。例えば仲間同士の連携や関係性の構築、顧客対応といった、幅広いビジネスシーンに欠かせないコミュニケーション能力は代表例の一つでしょう。その他にも、道筋を立てて自分の取るべき行動や結論を見出す論理的思考力や、新たなアイデアをどんどん生み出す企画力、物事を俯瞰的に見極めて問題に対処する課題解決力など。こうしたスキルは専門的ではないものの、さまざまな業務遂行に役立ち、異業種においても存分に発揮して活躍できる可能性は大いにあります。さらにマネジメントやリーダーシップをはじめ、どの業種でも人材の母数が少ない管理職などのポジションで身につく能力や経験は、特に評価されやすいといえます。
今までの職種経験を活かせる転職先を選ぶ
異業種へ新たにチャレンジしたい場合には、似たような職種の方向性で転職するのも一つの方法です。例えば元々は不動産業の営業職だったとして、同じセールス担当のままIT業に挑戦するなど。その他にも小売業の販売職から製造業の営業職、広告業の一般事務から商社の営業事務など、同一職種でなくても類似した分野で異業種を目指すことで、今までの経験を活かしやすくなります。これまでに培った経験をもとに、入社後の活躍のイメージもアピールしやすく、採用につながる可能性が高まる効果も見込めます。
スキル不足をカバーする心がまえや動きを意識する
異業種への転職では、基本的には未経験からのスタートになる分、スキル不足が懸念になりやすい一面もあります。もちろん転職後から新たに経験を積まないと、なかなか蓄積されないノウハウもありますが、基礎となる予備知識はあらかじめ少しでも学んでおくのがベストです。その業種の基礎知識があることで、例えば面接時の受け答えなどもスムーズにしやすく、入社後の業務習得も進みやすくなります。なおかつ選考時に自ら学ぶ姿勢を見せることで、意欲や熱意をアピールすることにもつながるでしょう。
また異業種に挑戦したい場合には、未経験から採用されやすい、若年層のうちに動き出すのも一つのポイントです。やはり若手のほうが経験は浅い分、先入観や固定観念なども少なく、新たな物事を吸収しやすいポテンシャルから採用されやすい部分もあります。新たな業種にチャレンジしてみたいビジョンがある際には、できるだけ早めから行動しておくことも大切です。
人材の需要が高い業種を目指す
例えば慢性的な人手不足や市場の拡大・安定が見込まれる業種では、人材の需要が高く、これまでの経験に関係なく積極的な採用をしている企業も多々見られます。人材ニーズのある業種を選ぶことで、未経験から採用される可能性も高く、新たにチャレンジできるチャンスも多数。なお人材の需要が高く、今後もさらなる成長性・将来性に期待できる業種としては、次のような一例が挙げられます。
- IT・情報通信業:DX化の推進にともなう人材確保
- 医療・福祉業:少子高齢化による市場の拡大
- 製造業:国内の主要産業につき採用企業が多数
- 建設・不動産業:社会インフラとしての安定性や、建物老朽化による需要拡大
- エンタメ業:インターネットや配信サービスの普及によるニーズ増加
- 物流業:EC利用の増加によるニーズ拡大
あくまで一例ではありますが、新たな転職先を見つける際の参考にしてみてください。
転職エージェントを活用する
異業種へのチャレンジで失敗しないためには、転職のプロとして相談できるエージェントサービスを使ってみるのもいい方法です。転職エージェントの利用により、各企業とのマッチングから入社に向けた面接対策まで、採用に向けた幅広いサポートをしてもらうことが可能。各求職者の職歴に適した求人紹介など、異業種へどう挑戦すべきか悩む場合にも、転職活動の初期段階からのフォローを受けられます。
なお「オーダーメイド転職 」では、三重県に特化したエージェントサービスを提供。独自にネットワークをもとに、さまざまな地元優良企業への転職をお手伝いします。求人のご案内や選考時のアドバイスなど、全面的にバックアップしているので、もし三重県で異業種への転職をご検討であればぜひご活用ください。
まとめ
異業種転職では、今までの経験とは異なる分野へのチャレンジとなる分、きちんと採用されて活躍していくために知っておきたいポイントも少なくありません。とはいえ新たな挑戦となるからこそ、何かと不安になりやすい部分もありますが、しっかりとコツを押さえておくことで転職に成功できるチャンスは十分にあります。新しく異業種への転職をお考えの際には、ぜひ本記事も参考に、これからどう動いていくべきか検討してみましょう。