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昇給なしの会社はやばい?昇給がない会社の割合・理由と辞めるべき判断基準

昇給なしの会社ってどう?昇給がない会社の割合とその理由

 

「何年働いても給料が上がらない」
「昇給なしの会社ってやばい?」
「昇給がないなら転職したほうがいい?」

このような疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。

働き続けても給与が変わらないと、将来の生活やキャリアに不安を感じるのは自然なことです。

ただし、昇給がないという理由だけで、すぐに「やばい会社」と判断することはできません。

もともとの給与水準が高い会社もあれば、賞与や手当、成果給などで社員へ還元している会社もあります。

一方で、何年働いても給与が上がらず、昇給の基準も説明されないような会社では、今後の年収が伸びにくい可能性があります。

厚生労働省の2025年調査では、定期昇給制度が「ない」と回答した企業は17.7%でした。つまり、定期昇給制度を設けていない企業自体は一定数存在します。なお、この調査は常用労働者100人以上の民営企業を対象としたものです。

この記事では、昇給なしの会社はやばいのか、昇給がない会社の割合や理由、違法になる可能性、会社への聞き方、辞める・転職する判断基準まで詳しく解説します。

 

昇給なしの会社はやばい?

昇給なしの会社はやばい?

昇給がないと、「この会社で働き続けて大丈夫なのだろうか」と不安になるかもしれません。

しかし、昇給なしという事実だけでは会社の良し悪しは判断できません。

 

昇給がないだけで「やばい会社」とは限らない

毎年決まった金額を上げる定期昇給制度がなくても、待遇の良い会社はあります。

たとえば、

– 入社時点の基本給が高い
– 業績に応じた賞与が多い
– インセンティブ制度がある
– 住宅手当や家族手当が充実している
– 成果や昇格に応じて大きく給与が上がる

といった会社です。

毎年3,000円ずつ基本給が上がる会社よりも、昇給制度はなくても基本給や賞与が高い会社のほうが、年収では上回ることもあります。

そのため、「定期昇給があるか」だけではなく、年収や福利厚生を含めた待遇全体を見ることが重要です。

 

注意したいのは昇給の仕組みが不透明な会社

反対に、注意したいのは「なぜ給与が上がらないのか分からない会社」です。

たとえば、

– 何を達成すれば昇給するのか分からない
– 評価制度が公開されていない
– 高い評価を受けても給与が変わらない
– 上司に聞いても明確な説明がない
– 何年働いても基本給が変わらない

といった状態です。

昇給の基準が明確であれば、今後給与を上げるために何をすればよいか考えられます。

しかし、基準そのものが分からない場合は、努力しても給与アップにつながらない可能性があります。

「昇給なし」よりも「今後昇給する可能性が見えない」ことのほうが、大きな問題といえるでしょう。

 

昇給がない会社の割合はどのくらい?

昇給がない会社の割合はどのくらい?

「昇給がない会社なんて珍しいのでは?」と思う方もいるかもしれません。

実際には、定期昇給制度がない企業も一定数あります。

 

定期昇給制度がない企業は17.7%

厚生労働省の「令和7年賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、2025年に定期昇給制度が「ある」と回答した企業は81.2%、「ない」と回答した企業は17.7%でした。

つまり、調査対象企業では、およそ6社に1社程度が定期昇給制度を設けていない計算になります。

企業規模別では、定期昇給制度がない企業の割合は、

– 5,000人以上:10.3%
– 1,000~4,999人:7.7%
– 300~999人:13.5%
– 100~299人:20.0%

となっています。

企業規模によっても違いがあることが分かります。

なお、この調査は常用労働者100人以上の民営企業を対象としているため、日本にあるすべての会社の17.7%に昇給制度がないという意味ではありません。

 

2025年に定期昇給を行った企業は76.8%

同じ調査では、2025年に定期昇給を「行った・行う」と回答した企業は76.8%でした。

一方で、定期昇給制度があっても、必ずすべての社員が毎年昇給するとは限りません。

本人の人事評価や会社の業績などによって、昇給しないケースもあります。

そのため、

「昇給制度がある」=「毎年必ず給料が上がる」

というわけではない点には注意しましょう。

 

定期昇給とベースアップは違う

給与のニュースなどでよく聞く「定期昇給」と「ベースアップ」は異なります。

定期昇給とは、勤続年数や年齢、能力、評価など、企業が定めた制度に沿って個人の給与を上げる仕組みです。

一方、ベースアップ(ベア)は、会社全体の賃金水準そのものを引き上げることをいいます。

たとえば、

「定期昇給5,000円+ベースアップ5,000円」

であれば、基本給が合計1万円上がるケースもあります。

「今年は賃上げされた」というニュースを見ても、その金額すべてが定期昇給を意味するわけではありません。

 

昇給なしの会社は違法?

昇給なしの会社は違法?

「何年も昇給がないのは法律違反では?」と疑問に思う方もいるでしょう。

結論からいうと、定期昇給がないだけで直ちに違法になるわけではありません。

 

昇給制度がなくても原則として違法ではない

会社には、すべての社員の給与を毎年必ず上げなければならないという法律上の義務があるわけではありません。

そのため、

「入社して3年間給与が上がっていない」

という状況だけで、直ちに会社が違法になるとはいえません。

会社によっては、定期昇給ではなく、昇格や成果、役割の変更などに応じて給与を変更する制度を採用していることもあります。

 

昇給に関する事項は労働条件として明示される

一方、労働契約を締結するとき、会社には賃金や労働時間などの労働条件を明示する義務があります。

厚生労働省によると、労働基準法第15条および労働基準法施行規則第5条に基づき、明示すべき事項には「昇給に関する事項」も含まれています。

自分の会社の昇給制度が分からない場合は、

– 労働条件通知書
– 雇用契約書
– 就業規則
– 賃金規程

などを確認してみましょう。

 

「昇給あり」と書いてあれば必ず上がるとは限らない

求人票や雇用条件に「昇給あり」と書かれていたのに、給与が上がらないというケースもあります。

ただし、「昇給あり」と記載されているだけで、毎年必ず一定額の給与を上げなければならないとは限りません。

本人の評価や会社の業績などを条件としている場合もあります。

また、厚生労働省は、求人票の内容と労働契約締結時に個別に明示される労働条件は法的な位置づけが同じではないと説明しています。

「昇給ありなのに一度も上がらない」という場合は、求人票だけではなく、労働条件通知書や就業規則、賃金規程などで具体的な条件を確認することが重要です。

 

会社が昇給しない主な理由

 

昇給しない理由は会社によって異なります。

大きく分けると、「会社側の事情」と「本人の評価・役割」に原因があるケースがあります。

 

会社の業績が悪い

会社の利益が減少している場合、昇給を抑えることがあります。

給与は一度上げると継続的な固定費になるため、将来の業績に不安がある会社では基本給の引き上げに慎重になることがあります。

一時的な業績悪化であれば今後昇給が再開する可能性もあります。

しかし、数年間にわたって業績が悪化し続けている場合は、昇給だけでなく賞与や雇用にも影響する可能性があります。

 

本人の評価が昇給基準に達していない

人事評価によって昇給額が決まる会社では、評価が基準に届かなければ昇給しないことがあります。

この場合は、

「なぜ今回昇給しなかったのか」
「次の評価で何を改善すればよいのか」

を確認することが重要です。

原因が明確になれば、次回の昇給に向けて行動できます。

 

役職や仕事内容が変わっていない

職務や役割に応じて給与を決める会社では、勤続年数だけでは給与が上がらないことがあります。

同じ仕事を続けている限り給与が変わらず、昇格したり責任範囲が広がったりした段階で給与が上がる仕組みです。

このような会社では、昇給したいのであれば、次の役職や等級に上がるための条件を確認する必要があります。

 

そもそも定期昇給制度がない

会社に定期昇給制度そのものがないケースもあります。

この場合、何年勤務しても自動的には給与が上がりません。

ただし、

– 昇格時に給与が上がる
– 成果給がある
– インセンティブがある
– 賞与で還元する

など、別の仕組みを採用している可能性があります。

 

基本給以外で還元している

会社によっては基本給の昇給を抑え、その代わりに賞与や各種手当を充実させていることがあります。

そのため、昇給額だけを見るのではなく、年収全体がどのように推移しているか確認しましょう。

 

昇給しなかった理由を会社に聞いてもいい?

昇給しなかった理由を会社に聞いてもいい?

昇給がなかったとき、

「理由を聞いたら印象が悪くなるのでは?」

と心配する方もいるかもしれません。

しかし、今後の評価やキャリアを考えるために昇給しなかった理由を確認すること自体は問題ありません。

 

昇給しなかった理由は確認してもよい

重要なのは、給与への不満をぶつけるのではなく、次の評価につなげるために質問することです。

昇給しなかった理由が分からなければ、何を改善すればよいのかも分かりません。

評価面談などの機会があれば、上司に確認してみましょう。

 

昇給しなかった理由の聞き方

避けたいのは、

「なぜ給料を上げてくれないんですか?」

と感情的に聞くことです。

代わりに、

「次回の評価を上げるために改善したいので、今回足りなかった点を教えていただけますか」

「次の昇給につなげるためには、どのような成果や役割が求められますか」

など、今後に向けた聞き方をするとよいでしょう。

 

確認しておきたい3つのこと

上司に相談するときは、次の3点を確認してみましょう。

 

1. 今回昇給しなかった理由

自分の評価が原因なのか、会社全体の事情なのかを確認します。

 

2. 昇給に必要な条件

どの程度の成果や能力、役割が必要なのかを確認します。

 

3. 次の評価時期

次回いつ昇給のチャンスがあるのかも重要です。

条件が具体的に分かれば、その会社で給与アップを目指せるのか判断しやすくなります。

 

昇給なしの会社で働き続けるメリット・デメリット

 

昇給がない会社だからといって、必ず転職したほうがいいとは限りません。

働き続けるメリットとデメリットの両方を考えましょう。

 

昇給なしでも働き続けるメリット

現在の給与水準が十分に高ければ、昇給がなくても大きな問題にならない場合があります。

また、

– 残業が少ない
– 年間休日が多い
– 人間関係が良い
– 通勤しやすい
– 賞与が充実している
– 福利厚生が良い

など、給与以外の条件が良い会社もあります。

転職すると必ず今より条件が良くなるとは限らないため、現在の待遇全体を確認することが大切です。

 

昇給なしで働き続けるデメリット

一方、何年働いても給与が変わらなければ、長期的な収入は伸びにくくなります。

また、仕事への責任や業務量だけが増えて給与が変わらない状態が続けば、モチベーションが低下することもあるでしょう。

さらに、昇給や昇格の機会がない会社で長期間働き続けることで、将来的なキャリアの選択肢が狭くなる可能性もあります。

重要なのは、現在の給与ではなく、5年後・10年後にどの程度の収入になっているかまで考えることです。

 

昇給なしなら辞めるべき?転職を考えたいケース

 

昇給がなかったからといって、すぐに会社を辞める必要はありません。

まずは、今後給与が上がる可能性があるのか確認しましょう。

 

今すぐ辞める必要がないケース

次のような場合は、慌てて転職する必要はないでしょう。

– 現在の給与水準が高い
– 賞与や手当が充実している
– 昇給条件が明確になっている
– 近いうちに昇格の可能性がある
– 仕事内容や働き方に満足している

昇給額だけではなく、待遇全体で判断することが重要です。

 

転職を検討したいケース

一方、次のような状態が続いている場合は、転職を検討するタイミングかもしれません。

– 数年間まったく給与が上がっていない
– 昇給の基準を会社が説明してくれない
– 評価されても給与に反映されない
– 仕事や責任だけ増えている
– 同じ職種の相場より給与が低い
– 今後も昇給する見込みがない
– 昇給以外にも会社への不満が多い

特に注意したいのは、今後給与が上がる道筋が見えない場合です。

 

転職する前に自分の市場年収を確認する

「昇給しないから辞める」と決める前に、一度自分の市場価値を確認してみるのもおすすめです。

転職市場では、

– 職種
– 経験年数
– スキル
– マネジメント経験
– 業界経験

などによって給与水準が変わります。

求人情報を調べたり、転職支援サービスに相談したりすることで、「今の経験なら他社でどの程度の給与になるのか」を把握できます。

たとえば地域に密着した転職支援を利用すれば、大手求人サイトだけでは分かりにくい企業の給与条件や採用事情を確認できることもあります。

オーダーメイド転職のような人材紹介サービスを活用し、現在の会社に残った場合と転職した場合の条件を比較してから判断するのも一つの方法です。

 

昇給なしを退職理由にしてもいい?

昇給なしを退職理由にしてもいい?

「給料が上がらないから会社を辞めたい」と考えること自体は珍しいことではありません。

昇給がなく将来の収入に不安を感じることは、転職を考えるきっかけの一つになります。

 

昇給がないことを理由に退職しても問題ない

働き続ける会社を選ぶうえで、給与は重要な条件です。

何年間働いても給与が上がらず、今後も改善が期待できないのであれば、より条件の良い会社を探すという選択肢もあります。

ただし、退職を決める前に、

– 本当に昇給の可能性がないのか
– 賞与や福利厚生を含めた待遇はどうか
– 転職すると給与が上がる可能性があるか

を確認しておきましょう。

 

転職面接では前向きな退職理由に言い換える

転職面接で、

「給料が上がらないから辞めました」

とだけ伝えると、「給与だけを理由に転職する人なのでは?」という印象を持たれる可能性があります。

そのため、

「これまでの経験を活かしながらさらに担当領域を広げ、成果や役割が適切に評価される環境でキャリアアップしたいと考え、転職を決めました」

など、今後のキャリアにつながる表現にすると伝わりやすくなります。

給与への不満を隠す必要はありませんが、「前職への不満」ではなく「次の会社で何を実現したいのか」へ話をつなげることがポイントです。

 

まとめ|昇給なしだけで判断せず今後の年収まで考えよう

 

厚生労働省の2025年調査では、定期昇給制度がない企業は17.7%となっており、昇給制度のない会社自体が珍しいわけではありません。

そのため、「昇給なし=やばい会社」と単純に判断する必要はありません。

重要なのは、

昇給しない理由を確認する

↓

昇給するための条件を確認する

↓

現在の給与・賞与・福利厚生を含めて評価する

↓

今後の年収が伸びる可能性を考える

↓

必要なら転職市場で自分の年収相場を確認する

 

という順番で考えることです。

現在の給与に不満があっても、今後昇格や昇給が期待できるのであれば、その会社でキャリアを築く選択肢もあります。

一方で、何年働いても給与が変わらず、会社に理由を聞いても明確な回答がなく、今後の昇給も期待できないのであれば、一度転職市場に目を向けてみてもよいでしょう。

大切なのは「昇給がなかった」という1回の結果だけではなく、今の会社で5年後・10年後にどのような給与やキャリアになっているのかを考えることです。