TIPSお役立ちコンテンツ

年間休日110日はしんどい?内訳や休みが少ない会社の注意点

年間休日110日はしんどい?内訳や休みが少ない会社の注意点

年間休日数は、新たな職場探しなどの際には、休みが取りやすいかどうかの判断材料にできる要素でもあります。とはいえ数字だけ一見してみると、実際にどのような働き方ができるのか、明確なイメージはなかなか湧きづらいかもしれません。そこで今回は、「年間休日110日」の場合に注目して、具体的な休み方のパターンをご紹介。また年間休日数が少ない時に、注意したいポイントもあわせて解説します。

年間休日数の平均値は「112.4日」

休暇制度

厚生労働省の調査によれば、国内企業における年間休日数の平均値は「112.4日」。ちなみに従業員数の規模別に、年間休日数の平均値を見てみると、以下のようになっています。(※1)

  • 1,000人以上:117.7日
  • 300~999人:116.2日
  • 100~299人:114.5日
  • 30~99人:111.2日

上記のデータ上では、組織的な規模が比較的小さい企業でも、平均して「年間休日110日」は少し超えている状況にあります。こうした結果から考えてみると、「年間休日110日」は、休みが多いか・少ないかの基準値になるともいえます。「年間休日110日」を下回ってしまうと、一般的にいえば、休みは少なめになると想定できるでしょう。

(※1)厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査」

実際に多いのは「年間休日120日~129日」

前述の平均値は休日数が少なめのケースも含めた中央値となりますが、調査結果のなかでもっとも比率が高いのは、「年間休日120日~129日」。こちらも従業員数の規模別に見てみると、次のようなデータとなっています。(※1)

【年間休日100日~109日の企業割合】

  • 1,000人以上:16.2%
  • 300~999人:21.7%
  • 100~299人:23.8%
  • 30~99人:30.2%

【年間休日110日~119日の企業割合】

  • 1,000人以上:24.0%
  • 300~999人:22.2%
  • 100~299人:22.9%
  • 30~99人:20.8%

【年間休日120日~129日の企業割合】

  • 1,000人以上:56.3%
  • 300~999人:49.7%
  • 100~299人:43.8%
  • 30~99人:33.3%

上記からもわかるように、従業員数100人以上の規模になると、半数近くの企業で「年間休日120日以上」とされています。一方で、「年間休日110日~119日」の企業は、いずれにしても2割程度にとどまっている状況です。また「年間休日100日~109日」の企業も、一定数は存在しているものの、やはり年間休日120日台の比率よりは低い結果となっています。近年は、政府による働き方改革の影響などもあり、年間休日数を多めに確保する企業も増えてきているといえます。

(※1)厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査」

年間休日110日ってどう?休みのペースはどれくらい?

 

年間休日

先ほどの調査結果を見る限りでは、「年間休日110日」になると、一般的には「休みは少なめ」といえるのが現状です。とはいえ年間休日110日でも、決して違法ではなく、また少ないと感じるかどうかは個人の感覚に左右される部分もあります。

ちなみに労働基準法によるルールから考えてみると、原則的には、「年間休日105日」が最低ラインとなります。労働基準法では、「毎週必ず1日は休みを設ける」「週ごとの実働数は上限40時間」の2つの規則が定められており、これらを満たす勤務形態は以下のとおりです。

365日÷7日間(1週間)=約52週(年間あたりのおおよその週数)
約52週×40時間(法律上の実働上限)=約2,080時間(年間ごとの総労働時間)
約2,080時間÷8時間(1日ごとの実働上限)=約260日(年間で勤務できる日数)
365日-260日=約105日(年間休日の最低基準)

なお「年間休日105日」では、年間あたりの週数(約52週)から考えてみると、週休2日は取得できる計算となります。

また変形労働時間制と呼ばれる、日ごとの実働数が変動する勤務形態では、場合によっては年間休日105日未満となるケースもあります。

年間休日110日で想定される休み方のパターン例

前述から考えてみると、年間休日110日は法律上の最低基準からは多く、週休2日は取得しても6日ほど余る計算になります。実際に、年間休日110日で想定できる休み方のパターンとして、以下のような一例が考えられます。

【パターンA】
完全週休2日(年間104日)
+祝日休み(年間のうち約6日)

年間休日110日では、週ごとの公休(約52週×2日)に加えて、隔月などで部分的に祝日休みが入るケースもあります。ちなみに政府が公表する「国民の祝日」は、年間で合計すると、18日(2026年時点)(※2)。年間休日110日では、「完全週休2日+一部祝日休み」のような休み方も可能です。

(※2)内閣府「「国民の祝日」について」

【パターンB】
週休2日(年間92日)
※毎月1回は週1日休みが入る想定
+祝日休み(年間18日)

大前提として、「完全週休2日」と「週休2日」では、月ごとの休み方が異なるので要注意。「完全週休2日」では毎週必ず2日間休みができる一方で、「週休2日」では月1回以上は2日間休みにする制度となります。そのため仮に求人票などで「週休2日」とされている場合には、月ごとにどこかで週1日休みになる可能性があります。ただしこうした週休2日にしておけば、すべての祝日を休みとする勤務形態もできます。このように会社によっては、全祝日を公休にする代わりに、週休2日にしているケースも見られます。

【パターンC】
完全週休2日(年間104日)
+その他の連休(年間6日間 ※お盆と正月で各3日 など)

上記のよう、祝日休みにしない代わりに、季節ごとに、社内独自の連休を取得できるように設定しているケースもあります。ちなみにこのパターンでは、祝日休みは除くため、ゴールデンウィークの連休は取れない可能性も考えられる点には注意が必要です。

【パターンD】
週休2日(年間92日)
※毎月1回は週1日休みが入る想定
+ゴールデンウィークの祝日休み(年間4日間)
+その他の連休(年間4日間 ※お盆と正月で各2日 など)

週休2日にする代わりに、ゴールデンウィークの祝日休み(5/3~5/6)+他の連休を設定するケースです。週ごとの普段の公休は多少減ったとしても、季節ごとの連休は取れたほうがいい場合には適しています。仮に「土日休みの週休2日」なら、例えば毎月1回は土曜出勤になるものの、他で連休になる勤務形態が可能です。

こんな部分がしんどいかも?年間休日数が少ない時の注意点

休日

ここまでに見てきたように、年間休日110日では、さまざまな休み方のパターンが考えられます。前述までに取り上げたケースは、あくまで一例にはなるものの、「連休がほぼない」もしくは「週休2日になる」のどちらかになりやすい傾向にあります。もちろん個人差はあるものの、できるだけ休みを確保したい場合には、少し「しんどい」と感じてしまう可能性も。特に、年間休日数110日に満たないような時には、次のような点には注意しましょう。

有給休暇が思うように消化できないケースも

「年間休日数が少ない」背景として、そもそも日々の稼働が忙しい状況にあり、普段から休みが取りにくい可能性も考えられます。こうして日常業務に追われやすい環境では、会社としての公休だけでなく、有給休暇も取得しづらいケースも想定されます。もちろん有給休暇は、雇用されている従業員にとっては、基本的には個人の希望どおりに消化できるのが原則です。しかし休みが少ない職場だと、例えば「社内の空気感として取得しにくい」「そもそも有給休暇を消化する習慣がない」など、社風として休みづらいパターンもあります。

特に年間休日110日だと、会社の定休日としての長期休暇がなく、有給休暇を使わないと連休にできない場合も珍しくありません。そのうえで有給休暇が活用しにくい風土だと、思うように休めず、人によってはストレスになりやすい部分もある点には注意が必要です。個人的な趣味や資格の勉強など、個人的な活動を優先したいタイプにとっては、あまり向かないかもしれません。

プライベートの予定を立てにくい

ここまでにも出てきているように、年間休日110日未満になってしまうと、公休の設定方法によっては長期休暇が取れないケースも見られます。例えば、お盆や年末年始などの連休がなく、旅行や帰省といった予定を立てにくいパターンも考えられます。また家族や友人の働き方に比べて休みが少ないと、お互いにプライベートを過ごす日程が合わせにくく、余暇を満喫しづらいと感じてしまう可能性もあります。とはいえ、会社としての年間休日数は少ないものの、なかには個人的な有給休暇の消化を推奨している場合も少なくありません。もし毎週の休みだけではリフレッシュしきれないと思うのであれば、年間休日数とあわせて、有給休暇の消化率なども十分にチェックしておきましょう。

時間外労働の有無も要チェック

休みが少なく日常業務が忙しい場合には、残業や休日出勤が発生しやすいケースも少なからずあります。元々の年間休日が少ないうえに、時間外労働も出てきてしまうと、心身ともにかなりの負担になるリスクも想定されるでしょう。

こうした時間外労働に関しては、求人票だけで見極めるのはなかなか難しいかもしれませんが、なかには毎月の残業数などを明記している場合も。また一つの基準として、みなし残業代(固定残業手当)の有無を確認してみる方法もあります。みなし残業代(固定残業手当)は、毎月の基本給に、あらかじめ一定の時間外労働分の賃金を含めるものです。仮に時間外労働がなかったとしても、一定の残業をしたものとして賃金が支払われるメリットがあります。一方でみなし残業代があると、その分の時間外労働が常態化しているパターンも少なくありません。みなし残業代が付いている際には、面接や雇用契約時などに、その実情を聞いておけると無難。もしくは転職用の口コミサイトでは、従業員目線で見たリアルな実態が掲載されやすく、情報収集の参考としてチェックしてみるのもよいでしょう。

まとめ

年間休日110日は、世間的にはほぼ平均的な日数に近いものの、数字だけ見てみると少し休みは少ないように感じるかもしれません。とはいえ、どれくらいの休みが必要なのかは、個人的な感覚や状況などに応じて変わってくるもの。今回見てきたように、年間休日110日になるパターンの内訳を詳しく見てみると、さほど大きな負担感なく働きやすいと思える人も出てくるでしょうただし年間休日数が少ない職場を選ぶにあたっては、注意したい部分もいくつか存在するのは事実です。自分自身にとってどのような働き方が適しているのか、年間休日数にも注目しながら検討してみることをおすすめします。